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  大規模改修工事と管理会社【設計監理方式のお勧め】

         大規模改修工事においては様々なトラブルが発生する事があります。
         中でも「施工業者選定」の工程において各業者は手を変え品を変えアプローチしてきます。大規模改修工事
         の際の見積書の内容を専門家以外の人が精査することは不可能に近いと思われます。
         設計監理方式を採用した場合は選定された設計監理者(設計事務所がこの仕事を実施します)が建物詳細
         診断を実施し、工事内容の提案を行い、決められた工事内容を実施するための仕様書を作成し、施工業者
         に仕様説明を実施、提出された見積書を精査し、複数見積を取った場合は比較検討資料を作成します。
         工事実施にあたっては監理者として工事を監理し、実施確認を行います。価格・施工業者の比較等を行う為
         には設計監理方式が優位であると考えます。

         【実際手順】
         ①マンションの組合員から「修繕委員」を公募・推薦し修繕委員会を立ち上げます。
         ②修繕委員会が中心となり「大規模改修工事に慣れた設計監理会社」や信頼できる設計会社を公募や推薦
          で募集し修繕委員会で検討、候補を絞った後組合員全員へ呼び掛け会社ヒアリングを実施し、管理組合の
          総会で設計監理会社を選びます。(ここまでが大変です)
         ③設計監理会社が決まった後は設計監理会社のスケジュールに乗り、事前調査・各室へのアンケート調査等
          をもとに「建物詳細診断」を実施し、詳細診断の結果をもとに工事提案(概算金額が提示されます)を提出し
          てもらいます。
         ④工事提案を検討し総会で大規模改修工事の実施を決定します。
         ⑤設計監理会社が作成した工事提案に基づく仕様書を組合員に配付するとともに施工業者の選定の準備を
          始めます。公募・推薦により施工業者を募集し修繕委員会で検討し、ある程度の数に候補を絞った後に総会
          において工事仕様書と施工業者候補を承認します。
         ⑥候補とする施工業者に設計監理会社が工事仕様の説明を実施し見積書を提出させます。設計監理会社に
          よる内容精査の後、比較検討資料を修繕委員会で検討した後2~3社に候補を絞り全体ヒアリングを実施し
          、総会において施工業者を決定します。

         設計監理方式を採用する事により様々なメリットがあります。
         ①設計監理会社と施工会社を別々に選定することで公平性が保たれる。
         ②詳細診断を実施することにより予定工事から不要なものを排除できる。
         ③施工業者の選定の際に設計監理会社が介在する事により見積内容・実行価格の確認に信頼性・公平性
          が保たれる。
         ④設計監理料が発生するが、同程度のマンションの工事価格としては結果として割安になる場合が多い。 

        ※設計監理方式において管理会社はこの流れをスムーズに動かす為の作業を実施していきます。
          管理会社が主導での工事の場合には業者選定においても偏りが生じる場合が多く、価格交渉の面におい
          ても設計監理方式が優れていると考えています。

         設計監理方式では「設計監理会社の選定」が最重要項目となります。
         大規模改修工事の実施にあたっては設計監理方式で実施することをお勧めしております。

         当社は全ての過程において管理組合側に立った意見具申をいたします。

 

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