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  管理会社の保証制度とはいったい何を保証するのか

  マンションの管理の適正化の推進に関する法律(通称:マンション管理適正化法)には財産の分別管理について定められて
  います。(適正化法87条第2項)。
  87条第2項には「イ」「ロ」「ハ」の3種類の分別管理の方法が規程されています。

87-イ

         区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、その月分の修繕
         積立金等金銭から当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに、収納
         口座から保管口座(管理組合を名義人とする)に移し変える方法。

87-イ例外

         「イ」の方法には上図のような形で作業する「例外規程」が存在し、この場合は保証措置は必要あ
         りません。(地域密着型の中小の管理会社の大多数がこの方法で管理を実施しています)

87-2-ロ

         区分所有者等から徴収された修繕積立金を保管口座へ預入し、預貯金として管理するとともに
         管理費用充当する金銭を収納口座に預入し、毎月、その月分の管理費用から当該月中の管理
         事務に要した費用を控除した残額を、翌月末までに、収納口座から保管口座(管理組合を名義
         人とする)に移し変える方法。

87-2-ハ

         区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を管理組合等を名義人とする収納・保管口座に
         おいて預貯金として管理する方法。

 

         【保障措置】が義務付けられているのは「管理会社がいつでも自由に預金を動かすことができる口
         座が存在する場合ですので「イ」の例外規程や「ハ」の方法では保証措置は不要です。
         管理組合のお金が管理会社の手元にある場合(通帳が管理会社にあるだけでは金銭の移動はで
         きません。いつでも自由に金銭を動かせる状況にある場合のことを言います)には「管理会社倒産」
         や「管理会社内の不正処理」によって管理組合にリスクが発生するので保証措置が義務付けられ
         ています。

         保証制度は管理組合の全部の資産を保証するものではありません。管理費等と修繕積立金の収
         納過程の中で、管理組合が管理している口座(管理組合の意思でしか預金を動かす事ができない
         口座)に金銭が預入されるまでの間(法律で定められている「最大1ヶ月」の期間において)「管理会
         社が管理している口座に在る管理組合の金銭を保証」する制度です。

   リスクマネジメントの観点から考えると「保証措置が不要の方法で財産管理を実施する方が管理組合にとっては有利」
   と言えます。

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